We will report influencer marketing information.

18/10/09

【イベントレポート】デジタルマーケティングの最前線で起こっていること

この記事をシェアする :

最近とある会計システムのテレビCMで「クラウド?」「知らないんですか〜?」というやり取りを見かけました。私からすれば「今さら?」という気がしてしまうのですが、意外とその状況が現実なんだと思います。

さて、「ビックデータ」「Ai」「インフルエンサー」などマーケティング業界においてもトレンドワードと言われる流行りの言葉がありますが、きちんと自社のマーケティングにおいて、それらのキーワードやテクノロジーを活用できていますか?

今回は9月19日に開催された「デジタルソリューション最前線2018」にてデジタルマーケティング領域においてデータ活用をリードする3社が登壇し、それぞれの企業が提案するデータ、テクノロジー活用方法について、イベントを振り返りながら、デジタルマーケティングの最前線を紹介していきます。

フォロワー数や再生数だけで発注するのは間違い!?データドリブンなインフルエンサーマーケティングとは?

スマートフォンの台頭により、ユーザーのメディア接触形態は大きく変化しており、4マス媒体からインターネットへ接触時間の移行が続いています。特に10代はYouTubeを中心とした動画コンテンツへの利用が急増しています。

マーケティングにおいても選定される広告媒体もインターネットが主となってきており、近年でYouTuberを活用した動画広告を利用される企業様が増加しています。

まだまだYouTuberを起用した広告は少ないと思いきや、YouTuberタイアップ広告の市場状況は、月間300〜500本程度が提供動画として配信されており、ゲームアプリや美容業界を中心にアミューズメント、旅行、飲食など他領域での実施も日々多くなってきています。

知っておくべきインフルエンサー・マーケティングの課題

急成長を続けるインフルエンサーマーケティングですが、活用においていくつかの課題が挙がっています。

  • インフルエンサーの選定が難しい
  • 効果指標が分かりづらい
  • KPI設定がしづらい

純広告が主体だった10年前のIT広告市場でも同様の悩みがありましたが、これらの課題を解決するためにはデータ・ドリブンなマーケティング実施が必要となります。

怪しい提案に騙されないで!

インフルエンサー・マーケティングを成功に導くためには、きちんとインフルエンサーを理解することが重要となります。みなさんも下記のような怪しい提案を受けたことはないでしょうか?

  • フォロワー数のみをベースにされた単純な見積もり提示
  • 提示される実績が一番多い再生数のみ

こういった単一の指標のみをベースとしたマーケティング実施では結果が出ないことが多いです。インフルエンサーの持つパワーをきちんと分析、理解した上で実施を行うことが必須となります。

インフルエンサーマーケティングを成功に導く3つのポイント

インフルエンサーマーケティングを成功に導くためには、これらのポイントが重要となります。

  1. 適切なインフルエンサーの選定
  2. インフルエンサーに合わせた企画
  3. KPIを設定し効果の可視化

そして、これらのポイントを実行するためのツールがIPR(Influencer Power Ranking)です。 http://ipr.tokyo/

インフルエンサーを解剖し、マーケティングを成功に導く「IPR」

IPRではインフルエンサーの情報解析を行うことで、各インフルエンサーが持つパワーの分析を行なっており、下記3つの機能を持っています。

  1. インフルエンサーの比較、検討
  2. インフルエンサーの特徴把握
  3. 他社プロモーションの実績確認、分析

IPRを活用し、曖昧な情報に流されず、データや実績を中心とした堅実なマーケティングプランを実行、インフルエンサー・マーケティングの不確かさを克服できるようにしたいですね。

【スピーカー】
株式会社BitStar https://corp.bitstar.tokyo/
新規事業責任者 兼 IPRプロデューサー
植田 和臣

“見たままの世界”を解析して見えなかった情報を取得

メディアとしての価値はユーザーの滞在時間や遷移など、運営側の意図するアクションを実際にユーザーがとったかどうかで大きく変わります。例えばGoogleアナリティクスなどの解析ツールを利用してユーザーの行動をモニタリングしている方も多いと思いますが、では本当にアナリティクスは正しい答えを出せるのでしょうか?

ユーザーの視線と表情からユーザーを分析する次世代ツール「FACT4」

ウェブレッジで開発を行なっているFACT4では、スマートフォンのインカメラを活用することで、モニターの視線と表情を分析することができます。簡易的に機能を説明すると、インカメラにて顔の特徴点と目線の動きをダブルトラッキングすることで、ユーザーがWEBサイト、動画、アプリをどのように操作し、どこに注目し、どのような表情(=感情)をしているかをデータ化することが可能です。

FACT4を活用すると、近年問題になっているアドフラウド対策として、ユーザーが本当に広告を見ているかの把握もすることができ、また、ゲームをプレイしているときや、動画閲覧中にどこをユーザーが見ているかの分析ができます。

これまで曖昧だったオンラインデータを明確に。

FACT4ではこれまで曖昧になっていたブランドリフトやWEB、アプリに関するユーザー動向を明らかにする取り組みが進んでいます。

当日に紹介した事例として、エクステリアへの注目と購買意欲の関係を把握するために、WEBサイトの視線・操作データの取得とアンケート調査を実施することで、ブランドリフト効果の把握を行っていました。これまで曖昧になっていたオンライン上のブランドリフト効果をデータを元に明らかにするころで、新たなる発展の可能性を感じることができました。

【スピーカー】
株式会社ウェブレッジ https://webrage.jp/
執行役員 サービス支援事業本部 事業本部長
渡辺 誠一郎 氏

離脱、休眠してしまったユーザーの原因を読み解く

facebookがビジネスSNSとして主流の昨今ですが、以前に比べてプライベートな投稿が減ったように感じます。そういえばmixiはいつから使わなくなってしまったのでしょうか・・・
利用していたサービスを離れるときは大凡無意識な行動を取っていることが多いのですが、実はその無意識の裏側には何かしらのきっかけが潜んでいます。例えば新しいアプリをダウンロードしたり、他のサービスの利用時間が長くなったり。
この無意識がマーケティングを考える上では重要になってきます。

どうしてアプリを開かなくなったのか、その原因を突き止める

インテージでは保有するアンケートモニターのAAID/IDFAを利用することで、アプリを開かなくなってしまったユーザーの原因の調査、分析を行うことができます。より正確なデータを分析を行うために、しっかりとしたスクリーニングを行なっており、利用経験や性年代を聴取したうえで、対象となるモニターの決定をしていきます。その後、厳選されたモニターに対して、離脱や休眠理由を調査することで、原因解明を行なっています。

離脱原因からより具体的なアクションプランの策定を目指す

調査結果はレポート形式にて受け取ることができ、離脱原因や休眠原因を正しく把握することができます。

このサービスの発展先としては、原因解明によるLTV(Life Time Value)の上昇に止まらず、このリアルな実績データを活用することで、アドネットワークやDSPを利用し、新しいマーケティングのアクションプランを策定することが可能となります。このデータソリューションにも新しい時代のマーケティングを感じました。

【スピーカー】
株式会社インテージ https://www.intage.co.jp/
開発本部 先端技術部 先進グループ
深田 航志 氏

DeNA「逆転オセロニア」からわかるユーザー動向の違い

ここからは特別ゲストとして株式会社ディー・エヌ・エーの山川氏をお招きしてのパネルディスッカション形式にてお話いただきました。
実際にデータを活用したマーケティングを行なっている最前線のプロダクトではどのようなデータ活用がされているのでしょうか。

株式会社ディー・エヌ・エー/山川 要一氏

大人気ゲームのオセロニアの視線の動きを大解剖!

DeNA社のゲーム「逆転オセロニア」ではウェブレッジのFACT4を使い、視線、表情データの取得を行うことで、ゲームプレイ中のユーザーデータの分析を実施。

初心者ユーザーからヘビーユーザーまで様々な状況のユーザーの分析を行うことで、各ユーザーのUI、UXを高めるためのPDCA施策を実施。特にゲームの醍醐味である「逆転」要素を全てのユーザーが体験できているかをFACT4を用いて分析を行い、改善を進めているそうです。

初心者ユーザーとヘビーユーザーの違いとは?

オセロニアの分析を通して、初心者ユーザーが継続的にゲームを楽しんでもらいヘビーユーザーになるまでの導線を検証するために、プレイ時の視線・表情データを取得。未経験ユーザーとヘビーユーザーでは視線の動きに大きな違いがあり、ヘビーユーザーのほうが画面全体を見ることが分かりました。

この事実を元に初心者からヘビーユーザーまで楽しめるUI、UXを改善に向けてDeNAさんでは日々アップデートを行なっており、いままでとは違うデータドリブンな改善が進んでいます。

【特別ゲスト】
株式会社ディー・エヌ・エー https://dena.com/jp/
ゲーム・エンターテインメント事業本部
ゲーム事業部分析部
山川 要一 氏

おわりに

今回はデジタルマーケティングの最前線に立つ3社から各社のデータ、テクノロジーの活用方法を紹介いただきました。トレンドや曖昧な訴求に惑わされずに、それぞれの課題に合わせた適切なアプローチを行うことがマーケティングでの課題解決における一番の近道だと思います。

BitStarでは今回紹介させていただいた「IPR」を中心に、インフルエンサーマーケティングにてクライアントの課題解決を行なっておりますので、何かお役に立てることがあれば、お気軽にお問い合わせください。

この記事をシェアする :