2019年4月3日〜5日に開催された「コンテンツマーケティングEXPO」にて、インフルエンサーの佐藤ノアさん、プロデューサーの丸本貴司さんに登壇いただき、SNS運用のポイントやこれからのインフルエンサーマーケティングについてお話いただきました。
今回はセミナーでお話いただいた内容を事後レポートという形式にてお伝えさせていただきます!
プロフィール紹介
佐藤ノア
Instagram、Twitter、YouTube、TikTok、WEIBOなど、各種SNSを使いこなし、総フォロワー数は140万超え。書籍(1st写真集)『白昼夢』も重版がかかり話題に。ガールズバンドsuga/esのボーカルも務める。
丸本貴司
インフルエンサーの総合商社『株式会社ケテル』代表取締役社長。アパレルWEGOのPR、スマホ世代のマネージメント会社LEXINGTONをプロデュースし、こんどうようぢ、佐藤ノアなど数々のインフルエンサーを手がける。音楽アーティストXOX、suga/esをプロデュース。著書『ジェンダーレス男子』など。
ファンとのコミュニケーション・距離感
——ファンとのコミュニケーションで気をつけていることはありますか?
ノア:たくさんあります!1番は絶対に「嘘をつかない」ってことがポリシーです。例えばPRでいただいた商品だとしても、タイアップの動画以外にも、他の動画でも登場させることで、「本当に使っていること」をファンのみんなに伝えています。「本当に使っている」「嘘じゃない」ってことで信頼にも繋がりますし、何よりも、私自身がファンのみんなとの信頼関係を大事にしています。
——ファンとの距離感はどういう風にお考えですか?
丸本:「インフルエンサー」=「芸能人」という考えの方も増えてきているので、SNSのコメントを返さないインフルエンサーも増えています。そもそもコメントを返すことで価値が下がると思っている人もいますが、僕は「コメントを返すことがファンとの信頼構築に繋がっている」と考えてます。なので、距離感が近い方が関係構築ができているように思いますね。
——コメントを返すのは大変じゃないですか?
ノア:全部は返さないです。1日のうち、どこかのSNSで「コメント返します」と言って、10〜20人に返しています。毎日全員に返してしまうと、距離感が近くなりすぎて友達みたいになってしまうので、その距離感は大事にしています。あと、InstagramのDM機能は承認すれば既読が付くんですよね。DM自体には返さないですが、全部に既読を付けています!1日1,000件くらい来ますが全部既読を付けています。
——全部読まれているんですか?
ノア:読んでます!DMに関しては直接返さずにストリーズでみんなが見ているところで返信するようにしています。
SNSの使い分け方
——SNSをどういう風に使い分けていますか?
ノア:YouTubeは「認知」、あとは「女の子向けのコスメ」とか「見た目」に関することを発信しています。逆に、InstagramやTwitterで聞かれてもコスメのことは答えないようにしています。「YouTubeで紹介してるから見てね。」と伝え、チャンネル登録までをお願いします。
ノア:InstagramはTwitterと違って文字制限がないため「長い文章を書くこと」にハマっています。Instagramは写真の媒体だから1番人気が付きにくいんですよ!認知はされるのですが、ただ「かわいい」ってだけで流し目されていたらファンにはなってもらえないんですよね。なので、文章で私の中身を伝えるように工夫してます。
ノア:TikTokはわかりやすくて、言葉は発しないで音に合わせてポーズしているだけなので「THEかわいい」ですね。「かわいい」で認知度をあげて、Twitterに誘導するっていうようにしています。
——タイアップをしやすい/しずらいSNSってありますか?
ノア:私の場合だと案件を受ける媒体を絞っています。Twitterのお仕事はほぼ断ります。Twitter案件ってすごい広告感がでちゃうので、リツイート数もコメント数も伸びにくいです。その代わりに「Periscopeを使ってやりましょう」とか他の提案をしながら、お仕事を進めてます。
ノア:最近はInstagramの写真かストーリーズの案件が特に多いです。あとは、YouTubeで受けることが多いですね。YouTubeはちゃんと使ってるよ!っていうのがきちんとアピールできるので、実際お仕事はYouTubeが多いです。
丸本:YouTubeの方がちゃんと喋れるので、「案件なんですけどちゃんと使っているよ」って説明をしながら進めれるのが良い所です。
ノア:そうですね。Instagramでお仕事しすぎるとただのインスタグラマーみたいになっちゃうのと、自分のブランディングにも関わるので、通常投稿に馴染むものしか受けないようにしています。わかりやすい商品持ってニコってするやつや、テロップで商品の説明入れているものは絶対通常投稿でやってないので、別の形にさせてもらうように交渉するか、断りますね。
若者世代に刺さるコミュニケーションとは
——他の世代との違い、特にコミュニケーションの違いは何だと思いますか?
ノア:ちょっと前の世代だと写真1枚で人気者になれたと思うんですよ。例えば「自撮りが盛れている」とか「かわいい」「かっこいい」だけで人気になれたと思うのですが、最近は「中身」が重視される時代になっていますね。ただの「かわいい」「かっこいい」だけでは人が集まらない、集客に繋がないので、時代が変わっているな〜って思います。
丸本:YouTubeが伸びているのって「その人の内面が分かる」からだと思います。それこそ、「認知」より「人気」が大事になってきたなっていうのはすごく感じています。なので、より内面を発信していくインフルエンサーが残るんじゃないかなって僕は思っています。
——若者に刺さる刺さりやすいプロモーションとは何だと思いますか?
ノア:PR以外の投稿で使うことです。PRでは当たり前に出すじゃないですか、その3ヶ月後とかに別の動画で出したりすると「やっぱり本当に使ってるんだ」って、紹介しているものを知りたいんじゃなくて私がリアルに使っているものをみんなは知りたいんですよ。だからそれを教えてあげるっていうのが1番のプロモーションになると思います。
——そうなると単発でのやり取りよりは長期で一緒にやる方がいいですか?
ノア:企業さんに愛があるかもありますし、担当者さんと会うたびに仲良くなったりもしますし、この人たちいい人たちだしやってあげよう!って、個人的に投稿することも多いです。
丸本:企業さんと会うことだよね。
ノア:そうそう!企業さんと会うこと!
丸本:人として好きにならないとだめかなって思います。
インフルエンサーと企業の正しい付き合い方とは
——こういう商品やブランドなら、広告に関わらず一緒にやりたくなるっていうのはありますか?
ノア:パッケージの世界観が私の世界観にあっている、自分のInstagramに馴染むようなパッケージだったら全然興味ない中身の商品でも受けたりします。私がかわいいと思ったからやる!って。インフルエンサーに合っているっていうのがすごく大事です。
丸本:理想なんですけど、最近展示会とかでも企業さんがインスタ映えスポットを作ることがすごく多いんですけど、インスタグラマーからすると「全然映えないね」ってことも多いので、パッケージもそうなんですけど、「企画段階からインフルエンサーを交えて一緒に作っていく」といいものが出来るんじゃないかなと思います。
——これからどのような仕事をしていきたいですか?
ノア:広告に進出したいです。最近、交通広告をやらせていただいたんですけど、インフルエンサーがそこに溶け込んいることって少ないと思っていて、やっぱり女優さんやタレントさんが広告をやっているものに対してインフルエンサーが広めるっていう流れが出来ちゃってると思うんですけど、インフルエンサーが広告になれば、そのまま広めるから二度手間がなくなるんじゃないかなと思ってて、その最先端に行きたいなって今年は考えています。
丸本:そうですね。ヘアケア剤のイメージキャラクターやってたんですけど、契約上でこうしてくれっていうのはあるんですけど、それ以上に本人がテンション上がってやるじゃないですか、駅とかにポスターあったりして。
ノア:だってめっちゃ大きんだもん!
丸本:多分、今広告の仕事にインフルエンサーが起用されることってあまりないので、インフルエンサーって自分のSNS以外の場で露出されることが嬉しいんで、雑誌だったりも含めてなんですけど、インフルエンサーは勝手にテンションあがって、勝手に使い方だったりを投稿してくれちゃう。
ノア:勝手に載せました!「この商品はこうやって使うんだよ」って。それでまた売れるって流れもありました。
丸本:この流れが1番いいのかなと思っています。
セミナーを振り返って
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