2017年にチャンネル登録者が最も増えたYouTuberをご存知でしょうか?
世間的に見れば「HIKAKIN(ヒカキン)」や「はじめしゃちょー」の名前をよく聞くため、このどちらかだと思う人が多いかもしれません。
2017年のYouTubeチャンネル登録者上昇数の1位は「フィッシャーズ」です。
中高生を中心に人気がうなぎのぼりだったため、ティーン層のトレンドを丁寧に読み取っていた方は知っていたかもしれません。
数字を読み解いていくと、若者が見ているYouTubeの今を知ることができます。
IPRは、毎日YouTube、Instagram、Twitterの数字の変化を比較検討できるツールです。
本記事では、IPRから抽出した2017年のチャンネル登録者上昇数ランキングを通して、2017年のYouTubeのトレンドを振り返ります。
2017年YouTube登録者上昇数ランキング
2017年のYouTube登録者上昇数ランキングは、下記のようになっています。
順位 | YouTuber名 | 登録者上昇数 | 2017年末の登録者総数 |
---|---|---|---|
1位 | Fischer’s-フィッシャーズ- | 2,085,625 | 3,831,569 |
2位 | HikakinTV | 1,798,431 | 5,424,762 |
3位 | すしらーめん《りく》 | 1,611,884 | 2,004,918 |
4位 | ヒカル(Hikaru) | 1,281,424 | 2,359,765 |
5位 | はじめしゃちょー(hajime) | 1,247,234 | 5,747,936 |
6位 | 木下ゆうか Yuka Kinoshita | 1,200,640 | 3,731,736 |
7位 | 東海オンエア | 1,194,942 | 2,563,074 |
8位 | JunsKitchen | 1,134,447 | 1,440,286 |
9位 | 水溜りボンド | 1,133,080 | 2,444,797 |
10位 | 禁断ボーイズ | 1,069,062 | 1,924,410 |
11位 | A.I.Channel | 990,462 | 1,179,678 |
12位 | ワタナベマホト | 960,202 | 1,722,194 |
13位 | Fischer’s-セカンダリ- | 925,306 | 1,618,947 |
14位 | スカイピース | 904,034 | 1,302,696 |
15位 | キッズライン♡Kids Line | 887,980 | 2,216,914 |
16位 | Miniature Space | 826,635 | 1,918,611 |
17位 | しばなんチャンネル | 821,476 | 1,155,594 |
18位 | ラファエル Raphael | 817,878 | 1,627,494 |
19位 | おるたなChannel | 809,021 | 1,479,084 |
20位 | せんももあいしーCh Sen, Momo, Ai & Shii | 776,553 | 1,736,430 |
21位 | へきトラハウス | 762,440 | 1,175,202 |
22位 | 怪盗PINKY | 742,882 | 1,330,254 |
23位 | HikakinGames | 721,682 | 3,233,265 |
24位 | 東海オンエアの控え室 | 692,885 | 1,191,882 |
25位 | 桐崎栄二/きりざきえいじ | 688,946 | 2,023,855 |
26位 | SeikinTV | 684,497 | 2,723,188 |
27位 | ジョーブログ【CRAZY CHALLENGER】 | 654,576 | 989,115 |
28位 | ユーチューバー 草彅チャンネル | 646,844 | 646,844 |
29位 | 釣りよかでしょう。 | 570,548 | 770,212 |
30位 | ロングビーチ | 564,113 | 567,029 |
(IPR調べ)
チャンネル登録者が100万人以上増えている、1位から10位までのチャンネルに関して、チャンネル登録者数が増加した理由を紹介します。
Fischer’s-フィッシャーズ-
フィッシャーズは仲間へのドッキリ動画やアスレチックで遊ぶ動画を主に投稿しているYouTuberです。
数ある日本のYouTubeチャンネルの中で唯一1年間で200万人以上チャンネル登録者が伸び、現在ではチャンネル登録者が400万人を超えているフィッシャーズ。
フィッシャーズの代名詞と言える動画は、アスレチックで遊ぶ動画です。
2017年にフィッシャーズ単体で数字が伸びた動画は、アスレチックではなくiPhoneXが発売された際に公開した「アニ文字」の動画です。
「アニ文字」の動画は、iPhoneXの話題性もあいまって3ヶ月ほどで2000万再生を超えております。
Twitterで「アニ文字」の動画が拡散され、フィッシャーズが犬に名付けた「山本重国」という名前のアカウントが大量に増えるなどSNSでも非常に話題になりました。
HikakinTV(ヒカキン)
ヒカキンは、商品紹介や日頃起こった出来事を動画にしているYouTuberです。
ヒカキンという名前は、YouTuberについてよく知らない人でも聞いたことがあるでしょう。
2017年は、YouTuberの代表としてTV出演する機会が非常に多かったため、一般的な知名度が上がりました。
彼の影響力は凄まじく、テレビに出演をYouTubeで報告するとコメントが増え、放送日にはTwitterのトレンドに入ります。
ヒカキンが出ていれば、そのテレビ番組を見るということも少なくないでしょう。
また、Twitterでは事務所関係なく様々なYouTuberに反応しているため、YouTuberの中でも頼れる人物となっています。
YouTuberが増えていくに連れ、ヒカキンのように安定感のあるYouTuberは今後も存在感を増していきそうですね。
すしらーめん《りく》
すしらーめん《りく》は、火薬やペットボトルロケットなどを使用した大掛かりな実験動画を投稿しているYouTuberです。
動画投稿頻度は1週間に一度くらいと少なめですが、大掛かりで誰もが見たくなるような実験動画を企画しているため、再生回数や登録者数が伸びたようです。
特に2017年の夏に投稿したスイカに1500℃の塩を流し込む動画は、1000万回以上再生されています。
すしらーめん《りく》のTwitterでは、視覚的にインパクトのある動画のハイライトシーンが拡散されました。
ちなみに歌手のaikoさんも、彼の動画を見ているとTwitterに書いていました。
自転車のサドルに絶対に使わないであろう新機能を付けてみました。 pic.twitter.com/b3P7jSsNfU
— すしらーめん《りく》🍣🍜 (@sushi_riku) 2017年5月15日
また、すしらーめん《りく》は2017年の時点では高校生であり、視聴者にも友達のように接してほしいというアピールをしていたため、他のYouTuberより親しみやすい印象でした。
ヒカル
ヒカルは、お金を使用した検証動画やトレーディングカードの開封動画などを投稿しているYouTuberです。
「祭りのくじに当たりは本当に入っているのか」を検証する企画やプレゼント企画でチャンネル登録者を大きく伸ばしました。
8月にVALUというサービスにおける不祥事を起こして炎上し、その際に登録者が大きく落ちましたが、騒動後は真摯な姿勢で動画を撮影するようになり、今では人気を戻しつつあるようです。
炎上した後のYouTuberは案件などを持ちかけづらいですが、炎上を糧にさらに世間から注目される例も少なくはありません。
炎上した経験があるだけで見限るのではなく、YouTubeやTwitterの数値の変化や好感度の変化から現状の動きを紐解くことが大事です。
はじめしゃちょー
はじめしゃちょーは、検証や実験系の動画をメインで公開し、遊戯王やポケモンなどのゲームの動画をサブで公開しているYouTuberです。
2018年3月現在チャンネル登録者が日本で一番多いです。
登録者が非常に多いため、面白い動画やインパクトのある動画が出た際には、すぐに多くの人に広がります。
実は、はじめしゃちょーは2016年は登録者の伸びも再生数の伸びもトップクラスでしたが、2017年3月に浮気をしていたことが発覚し、登録者の伸びが大きく落ちました。
YouTuberであっても、私生活で不純な行為を行なっていると多方面を巻き込んだ問題になることが明らかになりました。
現在は、炎上の影響は少なくなってきていますが、炎上のリスクを回避することに専念しているため、動画の勢いが落ちているという目線もあります。
木下ゆうか
主に大食いの動画をあげているYouTuberです。
テレビの大食い番組にも過去に出演歴があるため、YouTuberとして活躍する前から名前を知られていた人物の一人です。
木下ゆうかの動画には、さまざまな言語の字幕が付けられているため、アジアを中心に多くの国の人に届いたことが人気上昇の理由だと思われます。
中国やベトナムでの撮影やweiboでの活動が増えてきています。
木下ゆうかの大食い動画やのちに紹介するJunsKitchenの料理動画、他にもメイク動画や手品やイリュージョンの動画は言語をほとんど必要としないため、海外でも展開しやすい動画となっています。
東海オンエア
東海オンエアは、自分たちでバラエティ番組のような企画を考えて、公開しているYouTuberです。
目立った炎上歴はないため、若者の間でもっとも面白く、企画力のあるYouTuberであると言われています。
面白いことに対して手を抜かないという本人たちのこだわりは、随所から伝わってきます。
多くのYouTuberが東海オンエアを最も面白いYouTuberとして評価しており、視聴者だけでなく同業者からも認められる存在のようです。
時には危険さや下品さも垣間見られれますが、しっかりと面白さに昇華されていれば、ポジティブに受け入れる人が多いことがわかります。
Junskitchen
動画のきれいさと料理の見た目にこだわりを感じる料理系YouTuber。
英語で話されている動画のため、そもそもリーチできる言語話者が多いため、登録者が大きく伸びております。
コメント欄も英語が多くを占めています。
動画に登場する飼い猫のかわいさも人気の秘訣のようです。
Junの奥さんがアメリカ人のため、動画には在日アメリカ人の視点も含まれています。
日本で暮らす外国人が、YouTubeを通して日本での暮らしを発信していくことは今後も増えるかもしれません。
水溜りボンド
気になる実験や検証を行なっているYouTuber。
早食い動画や都市伝説動画など、視聴者が実際にやって検証したくなるような動画が多いのが特徴です。
水溜りボンドのネタは他のYouTuberも巻き込んで、YouTubeの中で大きな流行となることも少なくありません。
コラボ相手との関係の良さや自分たちの過去を糧にひたむきに頑張っている姿など、地道な努力によって人気を築きあげてきたところに好感を持っている人が多いです。
禁断ボーイズ
路上での身体を張った企画で人気となったYouTuber。
2017年はヒカルと同じように、プレゼント企画で登録者を伸ばしてきました。
メサイアという太って眼鏡をかけているオタクキャラの個性が非常に強いため、メサイアがメインの動画になると再生数が大きく伸びるようになりました。
強烈なキャラがいる、という要素はグループYouTuberをやっていく上で大きな強みとなっています。
2017年YouTube登録者上昇数ランキングまとめ
2017年YouTube登録者上昇数ランキングとランクインした理由を紹介しました。
おそらく聞いたことがないYouTuberがほとんどだったと思います。
どれだけYouTubeを好きな人でも、ここに登場する30チャンネルの情報を網羅している人はほとんどいません。
YouTubeのチャンネルにはそれぞれコンセプトがあり、コンセプトに共感する人がチャンネル登録するという流れが主流だからです。
ランキングなどの数値の変化を足がかりに、数字が伸びているチャンネルのコンセプトを理解し、商品を宣伝する際により広告効果の高いYouTuberを起用できるかがインフルエンサーマーケティングの鍵となります。
今後もIPR REPORTでは、YouTuberをはじめとするインフルエンサーの紹介を行う予定です。
お楽しみに!